ノースウエスト航空に貯めているマイル、ときどき消化しなきゃ。じゃあバンコクへ行こう。そこからどこかへ飛ぼう。まだ未踏でバンコクから手近の国はラオスかミャンマー。ミャンマーはもとビルマということ、軟禁されてるアウンサンスーチーさんの名前を知ってるくらいでな〜んにも知らなかった。そもそも行きたい国のリストにはなかったし。
まずは夫の記憶に引っかかっていたゴールデンロック(チャイティーヨー)と、世界3大仏教遺跡に行くことを目的にプランを開始。ミャンマー旅自体はあまり時間がないために、移動手段の確保はヤンゴンの旅行代理店を使ってロスのないようにしたのが大成功! いい旅になったよ〜。

成田 >> バンコク 3/14

バンコク>> ヤンゴン>>
バガン 3/15
バガン 3/16
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3/18
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ヤンゴン >> バンコク 3/20
バンコク >> チェンマイ 3/21
チェンマイ >> バンコク 3/22
>>成田 3/23
タダの飛行機、
離発着時間ワルし
空港近くの安宿に
なんと計3泊!
タイに一晩泊まって
ミャンマーへ出発
着いてそのまま
バガンへ飛ぶ
このミャンマー旅の成田バンコク往復は貯めたマイルを使ってのフリーフライト。でもバンコクに着くのは深夜で、帰りのバンコク発は早朝。ということで行き帰りバンコクに2泊しなきゃならない高リスクな路線。ま、2人で7〜8万円浮いたわけだから…。
ミャンマーへの経由地となったバンコクに着いて1泊、ミャンマーからバンコクに戻って1泊、さらに日本に帰る前の晩もココに1泊。フロントのお兄さんやベルボーイのおじさんとはすっかり顔馴染みになってしまった。空港からタクシーで15分ほど、便利。
ミャンマー行きバンコク往復航空券は、タイに住む友人にあらかじめ買ってもらい、日本に送ってもらっていた。2人で2万3,290バーツのところ、顔が利いたか1万8,380バーツ(@×¥2.8=5万1,464円)で買ってくれた。ラッキー!
国内線の航空券は、インターネットで首都ヤンゴンの旅行代理店に手配済み。そこのスタッフが空港にスタンバイ、航空券と交換に代金、2人往復344US$(@×¥105=3万6,120円)を支払った。さらに国内線の建物に案内してくれた。
うそっ?!
チャーター状態
遺跡の町で
リゾートライフ
タクシーもあるけど
足は馬車
遺跡に登って夕日に
染まる遺跡群見物
搭乗前、案内してくれた代理店スタッフや空港関係者が私たちを見てVIPだとかと言って笑ってた。『?』だったんだけど、待合いロビーから飛行機までの送迎バスに乗って納得。運転手さんが「お客はあなたたちだけ」と言ってニッコリした。
町歩きを目的に滞在するなら、泊まるのはその空気がビシバシ伝わる旧市街の安宿。でもそうじゃないなら、アジアではリゾートホテルに泊まりたい。そう思って決めていたのはココ、『バガン・タンデホテル』。ロケーションもOK、スタッフも気持ちよくて快適。
世界3大仏教遺跡の地として知られるバガン。おびただしいばかりに点在する遺跡を回るのは馬車がイチバン! 馬車をチャーターしての遺跡めぐりは、パカポコのひづめの音を聞きながら、後ろの景色をもうっとかすめる土埃を眺めてのんびりゆく。
手すりを頼りにシェサンドーパゴダの側面をよじのぼる。アンコールワットを登ったワタクシ、この程度はちょちょいのチョイ! パゴダとは寺院や仏塔のこと。シェサンドーパゴダはサンセットの名所で夕方になるとぞくぞくと観光客が詰めかけてくる。
庭での朝ご飯は
気持ちいい!
キュートなお顔に
ほれぼれ?
洗練された姿の
スラマニ寺院
ゴールデンミャンマー
イチオシ!
地面にこぼれたパンくずを目当てに野鳥が近づいてくる。日陰を作る大きな木ではリスが駆け登ったり下りたりめまぐるしく走り回る。全身に降り注ぐ木漏れ日、さわやかに澄んだ空気、平穏に晴れた朝、暑くなる一日の始まり。
朝9時、昨日と同じ馬車で遺跡めぐりに出発。午後1時にいったん戻ることにして、ミンナントゥ村方面へ遠出! この馬車の運転手、ウィンコーさんの誠実な人柄を気に入って滞在中のチャーターを約束したのだ。写真はダヤマンヂー寺院の仏像。
そのたたずまいの美しさから大好きになったスラマニ寺院。回廊の壁をおおう11世紀に描かれたフレスコ画も見事。ここスラマニもダヤマンヂーもオードバガンから近い。遠出したミンナントゥエリアはガイドブックに掲載がなく、寺院やパゴダの名前わからず。
バガン3晩の夕食はすべてココ、ウィンコーさんに連れて行ってもらった地元人オススメの食堂。ミャンマー家庭料理のお総菜の数々が全部おいしい! で、すべておかわりOK! お皿が空になる前にどんどん継ぎ足してくれるのだ。で、1人183円!!!
卓上ビリヤードで
遊んでもらう
暑い昼間は
だら〜んと昼寝
褐色の乾燥した
大地に無数の遺跡
ヤンゴンへの飛行機
大幅に遅延
客待ち馬車の待機所では運転手さんたちは馬の手入れをしたり、暇つぶしにゲームを楽しんでいる。誘われるままに、夫トライ! いや〜彼ら年季が入ってますから勝ち目なんかありっこない。でも、ちょっと勝たせてくれたりして、オっトナ〜!
この日はオールドバガンから比較的近いミィンカバー村エリアの遺跡をめぐる。みやげもの屋の彼ら、すっかり熟睡してて観光客なんかどーでもいいってコトらしい。寺守も同じ。だから建物の内部は見られずじまい。このナガーヨン寺院って、有名なんだよ。
おもに名のあるパゴダだけを3日間見て回ったけれど、観光客が通り過ぎてしまうような無名の遺跡は数え切れない。ここ一帯の土地には近代的な建造物は一切ないため、馬車に揺られてめぐっていると、11〜13世紀にタイムスリップしてしまうようだ。
当初は18:15発だったのが、21時という知らせがホテルに入った。フライトキャンセルにならなくて、ほっ! おかげでもう一食ゴールデンミャンマーで夕食できた。ラッキー! もちろんウィンコーさんを誘って。それでも空港に早く着きすぎてぼんやり。
この時のヤンゴンは
ひと晩寝ただけ
2時間あまりで
バゴー到着
狂ったように走る
激走タクシー150分
キンプンからは
乗り合いダンプカー
ヤンゴン発7:00の列車に乗ってバゴーへ。この列車の乗車券は、前出の旅行代理店に手配しておいた。今回みたいに時間のない旅では事前の根回しが重要だ。なぜバゴー。バゴーはチャイティーヨーへ行く、足がかりの町なのだ。
町ですぐ宿探し。ネット情報で目星を付けておいたミャナンダーGHへ。チャイティーヨーへは正確な情報が少なく、半信半疑であったもののここの若主人ハンさんのアドバイスに従い、直ちにタクシーをチャーターし日帰りでチャイティーヨーへ出発することに!
当初、キンプンまでバスで行き、そこから乗り合いトラックでヤテタウンまで上がり、さらに歩いてチャイティーヨーに着く予定だった。しかし朝夕1便ずつのバスは出たあと。で、タクシー。舗装の悪い道を100km以上の猛烈な速さで150kmは走ったゾ!
荷台に板を渡した改造ダンプカー。これが次の経由地ヤテタウンまでの公共の乗り物。なかなか発車しないのは40人が目標なのか。頭数を数えられるのはちょっと屈辱的。奴隷として買われてどこかへ運ばれるみたいだ。まったく身動きできないほどのすし詰め。
マジ、転覆を考えた。
命がけの道のり
ヤテタウンから徒歩。
カゴ屋が乗れと誘う
心臓破りの急坂を
自力で登る。意地!
ミャンマーの聖地、
チャイティーヨー
普通のクルマじゃ登れない急坂をエンジンをうならせて登り、スピードを緩めないまま下り坂を急降下。まるでジェットコースター。クルマがすれ違うのはムリな狭路、しかもカーブだらけ、ガードレールもない路肩の甘い悪路を突っ走る。魂、ちぢみ上がる。
ほんとうに情け容赦ない強烈な急坂が次から次へと立ちはだかる。尖った山の頂上まで歩くのだ。「奥さんツラそう。乗せた方がいいよ」夫に言い寄る担ぎカゴ屋。そのうち「旦那さんムリだ。乗りなよ」と夫を誘惑するカゴ屋。やりとりを楽しみつつ、乗らない。
ここまできて、ミャンマーのパック旅行に『なぜ』この超有名なチャイティーヨー参りがないのかがわかった。道程のすべてがハードなのだ。体力はもとより、精神力が強くなければ、ここまでは来られない。急坂をひたすら登り続けて1時間余。マジ、キツイ…。
場所1日分の取り組みのお相撲さんが全員で押したらコロンと転がり落ちそうな丸い大岩。それがチャイティーヨーのご本尊、ゴールデンロック。じかに触って祈り、金ぱくを張り付けられるのは男性のみ。女人は近づけないため、離れた場所から一心に祈りを捧げる。
バゴー見物は
サイカーで
映画、ビルマの竪琴
の寝仏はコレ
尼さんの団体さん、
巡礼旅の途中かな?
長距離バスで
ヤンゴンへ戻る
恐怖体験の行きと同様にして、帰りも恐ろしい思いを味わってバゴーに戻った昨日の夜。よほど神経をすり減らしたかタクシーのドラーバーもげっそりしていたな。翌朝、6時30分スタートでチャーターしたサイカー(側車付き3輪車)で3時間の市内観光。
唖然とするほど大きい寝仏。全長は55m、高さが16m、モザイク装飾が見事な足の裏は7.7m! 微笑をたたえる口元はなんと2.3mもある! 千年も前に作られた後、ジャングルに埋もれて近代まで忘れられていたという。
ヒンタゴンパゴダにたくさんの尼さんが詣でていた。ここには水牛の角飾りを付けた女神像があって、女性の信仰を集めているというから、それでかな。歴史と権威あるシュエモドードパゴダの東参道と結ばれていて、お坊さんたちが行き交っていた。
早朝サイカー市内観光に大満足!して、ヤンゴン行き11時発のバスに乗る。2時間余り揺られてヤンゴン到着。連日の早起きにより車中ではほとんど爆睡。タクシーに乗り換え、目指す安宿に向かいチェックイン。タクシー料金は市内一律1US$で気軽&手軽!
おみやげを買いに
マーケットへ
なぜか日本語の
『新鮮やさい』
ミャンマーの寺院、
ハデ好き
19:45のフライトで
バンコクへ
民族衣装のロンヂーを頼まれていたこともあって、ボーヂョーアウンサン・マーケットへ。仕立て屋さんで生地を選んでロンヂーに縫ってもらう。残った生地は我が家のテーブルセンターに。ここで友人に買ったおみやげ、綿に刺しゅうのブラウス、好評。
ちょっと大きめのスーパーへおみやげの買い出し。ミャンマー的には外国仕様の高級スーパー。ニンジンがなぜか果物の所に整然と並んでいた。野菜を束ねてあるテープに日本語。日本人の駐在員が多いのかな? 寿司の冷凍パックがたくさん売ってた。
街の中心にあるスーレーパゴダへ行き、地元の人たちに習って境内の床にペタンと座り、本を読んだりハガキを書いたり、のんびりぼんやりした。しかし、仏像たちはなぜハデに装飾されているのか。背後の電飾はルーレットのようにキラキラ回る。いかがなものか。
現地旅行代理店のフル活用、バゴー宿の好アドバイスで、ギュギュギュっと凝縮したベストなミャンマー旅ができたゾー! それだってきっとツアーより安いし何より自由! バンコクに戻ったら、空港近くの宿に再び泊まって、翌日はチェンマイ!
朝8時10分の
ノクエアに搭乗
友をたずねて
チェンマイへ
タイ式マッサージで
疲れを取ってもらう
タイ人が集う、
ガーデンレストラン
激安のノクエア。どれだけ安いって1人往復2,700バーツ。(@×¥2.8=7,560円)つまり片道3,780円! ただしインターネットか空港カウンターのみでの購入。でも3か月以上前に1回フライト変更したらその手数料が1,312バーツもしてびっくり!
チェンマイには25年来の友人がいる。2年前に渡泰してブティック経営しているのだ。店の名は奇しくもノク。ノクってタイ語で鳥のこと。彼女は千鶴って名前なんだ。彼女の夫は日本にタイの雑貨を卸したりする会社、カンジを経営している。
2時間コースの全身マッサージ。ワザをかけられてるような、一緒に運動しているようなちょっとダイナミックな感じのマッサージだった。通常は2時間375バーツのところ(安っ!)、彼女の常連割引がきいて1人300バーツ! 店の名はChur Medical Spa。
辛いんだ、ほんと。味わいたいのに辛さで舌が壊れて味が分からなくなる。だからとても残念。連れて行ってもらったから場所は分からず、注文は友人夫婦にお任せで料理の名前は不明、ごちそうしてくれたので値段も分からず…。あ〜、辛かった。
外国暮らしにも
あこがれてしまう
市場でパジャマ、
作家もの陶器も買う
空港近ホテル、
最後のチェックイン
三角枕はご禁制もの。
検疫に引っかかった
チェンマイでは彼女の家に泊まった。広い庭がある戸建ての家。暑さ対策で床はタイル張り。これがヒンヤリして気持ちいい。夜更かししてだらだらとおしゃべりしたから当然朝寝坊。でもとくに予定はないので、のんびり朝ご飯して昼シャン!
午後からは、買いたいものを彼女に告げて適当な店を案内してもらう。タイの陶器はセラドン焼きが知られているけど、このごろは作家ものもけっこうある! 前日のスパで着たウエアをパジャマ代わりに欲しくって市場へ。夏はコレ最高!
チェンマイには1泊。2日間楽しんで最終便でバンコクへ戻り、翌朝には日本へ発つ。で、3たび空港近くのホテルへ。写真は、顔見知りになったベルボーイさんにバッグの錠前を切断してもらっている(!)図。友人の家のテーブルにカギを忘れてきた〜!
持ち込んじゃいけないって知ってたけど、やってみた。で、没収された。で、枕にメスを入れて禁制のゆえん、イネワラを見せてもらう。イネワラは枕部分にしか使われていないそうだから、切り離してマット部分を持ち帰る。コレたいへん気に入っている。